長期投資には向いていると言われている、ウォルトディズニーの株です。
このご時世コロナの影響でどのように経営が悪化しているのかどうなのかを探ります。
私は主にアメリカの投資家のウォーレン・バフェットと日本の米国株式投資のブロガーであるYUTA さんを参考にしています。
- 今現在までのウォルトディズニーの経営分析が分かり今後の投資を行うかの目処を立てる
- 長期投資のときに何を見て判断すればいいのかがわかる
Contents
ウォルトディズニーの株を長期投資の観点から5つの指標で分析【米国株】
皆さんもご存知のウォルトディズニーで分析を行っていく前に今までの売り上げやら配当やらの傾向を示していきたいと思います。
企業分析【売上とウォルトディズニーの各部門の説明】
売上は順調に右肩上がりに伸びていっていることがわかります。特に2019年にはHuluを買収したことによって得られた利益が大きかったことを表しています。
こちらは営業利益となっています。2019年までは右肩上がりの傾向を示していましたが、Huluの買収に伴って営業利益は減少していることがわかります。
ただし、これは内部保留をうまく使って自社の繁栄に寄与させようとする行為だったため、いい使い方と言えると思います。
内部留保の悪い使いかたとは
- 企業の売上を維持するために売上を生み出す機会を整備した
- 設備投資を行って企業を大きくしなければいけなかった
などです。しかし、新たな産業に進出とは全く違うため、ディズニーの営業利益の低下は気にしなくていいと思います。
次は配当を見ていきますが、大体1.4%から1.8%の間を推移しているくらいです。
なので、他の企業に比べると正直全く多くなくて少ないです。
引用:ウォルトディズニーアニュアルレポートより
大まかに説明しますと、
メディアネットワーク
ケーブルテレビなどから得ている収益で、ディズニーチャンネルなどがあります
パーク
いわゆるディズニーランドやディズニーシーなどのテーマパークからの売上です。
結構な量を占めているのかと思いきや、全体の3割程度しかないんですね。
スタジオエンターテイメント
映画や映像制作の事業です
ダイレクトコンシューマー&インターナショナル
キャラクターグッズの売上です
経営分析を行うためにどんな指標を使うのか?
今回使う指標はROE、EPS、Debt/Equity、Quick Ratio、Interest Coverageの5つとなっています。
- 少ない資本で利益を上げられるのか
- 業績が一時的な影響によるものなのか
の二点です。 最初のROEとEPSがその指標となっています。
- 債務は多くないか
- 現金が十分にあるか
- 利益が十分にあるのか
の三点です。 後の三つがそれぞれ対応しています。
それぞれのなぜこの指標を使うのかについて項目ごとに簡単に説明したのち、ディズニーの経営分析を行っていきます。
今回経営分析を行う上で参考にさせていただいたサイトはMORNINGSTAR と言われるサイトになっています。
ROE【株主資本利益率】
ROE=利益/(総資本ー負債)✖︎100
いかに少ない資本で利益を上げることができているのかが大事になってきます。
この理由については
- 資本の大きさは維持費の大きさでもあり、固定費が少なく利益をあげていることになるため
- 内部留保にも回せたりするため、今後の発展が見込める
いずれも自己の資本に回せるお金が十分に存在しているのかが大事になってきます。
12%が普通は米国の平均になり、バフェットの基準によれば15パーセントくらいは欲しいと言われています。
今現在は14.81%はHuluの買収の件やコロナの影響がある中ではまずまずではないでしょうか。
Huluなどの動画配信サービスに参入したことが今後のどのように影響するかは見ておかなければいけません。
EPSは1株当たりの利益になります。
これを見てもらったらわかるように急激に利益は激減しています。
さらに2020年は前年の半分になっていることがわかります。
映画館やパークの利用が減り、大きくEPSが減少することは避けられそうにないです。
また10年平均のEPSの成長率が近年ではまだまだそれでも15%あることから、まだまだ投資する価値あると判断しています。10パーセント付近まで落ちてくると投資する意味はないと思っています。
というのも、国債の利回りが約10%程度であるため、それくらいになったら安全な債券に投資をする方がマシだからです。
今現在では株価も減少しているので、今後持ち直して、回復すればEPS自体もそれなりの値をとると考えています。
Debt/Equity【負債/資産】
これは負債に対する資本の量です。今現在どんどん負債が増加している傾向が見てわかります。
今後コロナの影響がいつまで続くのかによって変わってきそうです。
もし、これがコロナのせいだけであればまた十分に持ち直す可能性もありますし、今後慎重に見ていかなければならない指標です。
Quick Ratio【現金/負債】
これは負債に対する手元の現金の割合です。基準は0.8以上を持っていた方が安定した企業となってくるんですけど、今のところ新規事業への展開やコロナの影響で落ち込み気味なことがわかります。
Interest Coverage【企業の利益/支払い利息】
支払利息に対して企業の利益が何倍あるのかを調べるものとなっています。
※支払利息:借金したときにプラスで返さないといけない利子分のこと
この指標は3以上が望ましいとされています。
ディズニーは手元の現金が少ない分、利益で補っているような企業であることがわかります。
そして積極的に新規事業に参入したことが原因として考えられます。
そのため2015年の異常な数値からは収束しつつあるようで、最近ではInterest Coverageは10付近と他の企業とそこまで変わらないような結果になっています。
今後も積極的に投資を続けていくならば、そろそろ数値を上げなければ経営も傾いて行かざるを得ませんね。
長期投資を行うならウォルトディズニーの株は利益が見込めるため安定だが

話をまとめますと、
- ROE:14.81と減少はしていますが、まだまだ投資する価値はある値となっている
- EPS:1株当たりの利益は低迷しており、少し割高感が否めないのかな?というような感じ
- Debt/Equity:0.54と負債は少し増加傾向を見せている
- Quick Ratio:0.69と手持ちの現金は少し心もとない
- Interest Coverage:10.1と減少傾向にあるが高い
しかし、3以上をまだまだ大きく超えており、コロナの影響が長引けば、手元の現金不足で資金繰りは悪化するように見えますが、動画配信サービスHuluに進出したことで今後そちらの需要が拡大するのであれば、まだまだ耐えれるのかな?という印象を受けました。
コロナに入る前やHuluに進出する前のEPSの伸びは確かなものがあり、長期の経営では盤石な企業であることもグラフからわかります。
今現在は、株価もまだまだ回復しておらず投資する機会であると思うので前向きに検討を進めていこうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!